ある日さばいたトビウオのアラでだしをとると、それはそれは濃厚なうま味だったのです。
ちょっと鮮度落ちの投げ売りなので5尾で1,000円。
もちろん「アゴ」と呼ばれる乾物があることも知っていますが、扱いがいまひとつハッキリしない部分が多いことに加え、生のトビウオのアラからダシを出すと別格の旨さ。クセが無いのですが非常に透明感があり、これを使うとズドーン!と一本背筋が通ります。年始にこれを使って沖縄そばのそばだし(要はスープ)を作ったら旨いったらありゃしないのです。『禁断のそばだしができてしまった・・・!!!』
と恐れおののいたほどでw
・・・なんですが、この身はというと当然クセのないだしから想像がつくようにきわめて淡白の度が過ぎて、さらに身の質がちょいとモッサリしてるんです。刺身もあるんですが私見ではさほど旨い!というほどではありません。それから腹側のヒレが2カ所に
ものっすごくシッカリついているので、三枚におろすとき少々面倒が増えます。
身はフードプロセッサーでつみれにして、こいつをタッコンデ(沖縄方言ー「ぶち込んで」)そうだ、オデンにしちまいましょう!以前作ってボソボソになった反省をふまえ、ひと工夫。身はフードプロセッサーでミンチに、塩を加えもう一度回転(粘りが出ます)、おろした山芋、ひじき、既にふかした牛蒡、にんじんの細切り、いりごまちょっと、ショーユ、卵、青ネギ、片栗粉を加え少し堅めに仕上がるようにしておく。ギンナンとか入れても旨いかも。
これを一口大に丸めながら片栗粉をつけて180度の油で揚げる。
すると・・・・・!おお!!!!!!
使用しているフードプロセッサーが白煙を吐いて旅立ちました。人生で
「フードプロセッサーが白煙を吐いてだめになる」
のは2度目です。白煙がポイント。今日のふかしイモは機械油みたいなニオイがするねぇ、なんて笑っている場合ではなかったのですよ。つみれはギリギリセーフであった!
私はこのちくわぶっていうヤツが小さい頃からダイスキで、この正体は何なんだろう、と原材料名を見ると
小麦粉
・・・としか・・・・・・。もうちょっと気の利いた話かと思ってた。
それならもう一つ。さいごの「ぶ」って何だろう?
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生麩の一種なの???(ウィキ)
このトビウオつみれは大正解でした。残ったぶんは白菜などと甘酢にからめたり、スープに入れたりと重宝しました。
ところでオデン種は世に多々あって、ちくわぶはつゆを濁すから、とか昆布を入れるな、とか要はおでんつゆじたいが、さらには味が濁ったりすることが嫌われる傾向があるのですが、私も昨今のオデン種で一つだけ自分では絶対入れたくないものがあります。
・・・それはソーセージ。おでんつゆにものすごくニオイうつりするのが苦手なんです。一度やってこりごりでした。