沖縄に来てより受けたカルチャーショックは数知れないのだが、これもその一つ。
清明祭
である。だいたいGW前ぐらいになるんですが、先祖代々のお墓に親戚一同(門中=ムンチュー)が集まって、
墓の前で飲めや歌えや。ごちそうは
この辺りとあんまり変わらない気がするが、最近は「オードブル」を注文することが多いと思う(私個人は”揚げ物御膳”と呼ぶ。全体の95%は揚げ物である。)はいはいっ!次俺ねっ!ってんでこっちマメカラまわして〜!と
墓の前で。ビール1ケース、××(親戚の1人)さんからですー、△△さんからシマー(泡盛)何本ですー、と
墓の前で。
えー、背景に隠れた先祖を敬う気持ちとか起こりに関しましては
ウィキに譲るとして、見た目からだけで言えば
墓の前でドンチャン騒ぎ
墓場といったらコワイものだろう、という認識がある本土生まれの人間から見ると信じられないような光景なのですよ。罰当たりだとすら思えたのですが、数年で見慣れたし家族にそうした者がいる、という背景を持つと、私は既に墓の写真も普通に撮れるまでに性格も変化。石だろうが位牌だろうが見えなかろうが、誰かがいたっていうことは事実なんだ、と考えるほうがよほど素直だと思うようになったのです。ゆるぎなく代え難い【想い】の伝統だと思います。私はこの慣習が気に入っています。もちろん門中に無い自由な立場からの評論なのですが。なぜなら
相方は複雑な家系なので我々は参加することはありません。本家さん(継いで行く嫡男とご家族の方)は大変だろな。
ところで私はときどき所用のためにバスを利用するのですが、この路線バス、通り道がなんたってすごい。
識名霊園という
墓地のど真ん中を突っ切って行く
のです。両側は墓に囲まれ、片道1車線でバス同士が向かい合うとすれ違いさえ難しいという狭い道。
識名霊園及び周辺道路の交通混雑が激しく、バスの運行に支障をきたしているところ‥‥(略)‥‥幅員が狭いうえに清明祭を行うための自家用車が駐車している為、、バスが安全に運行できる状況にはございません。
素晴らしい。ほぼ恨み言に近いこの文章構成。
清明祭にはバスが道を譲ってしまうというゆるぎなさ。【想い】の伝統>公共路線という公式です。しかし誰も文句は言うまいよ。
あれっ?でも沖縄の墓ってお寺さん管理じゃないのが殆どだよなぁ???
寺の敷地内の墓地って見たことがないぞ????
だからあんまり怖くなくなってくるのかな‥‥‥???