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【S.O.S/細野不二彦】を読みました。
本棚を整理していたら、しばらく手に取っていなかった保存本が出てきました。これ、かねてよりご紹介したいと思っている1冊です。

【S.O.S/細野不二彦】を読みました。

細野不二彦といえば私はクラッシャージョウの表紙が初見でしょうか。私めじつは安彦良和氏と混同してたんですが、クラッシャージョウにはどうやら元の小説があって → 細野不二彦がコミック化の画担当+これがデビュー作&安彦良和は同作をアニメーターとしてキャラデザインと監督を請け負った、という事のようです。今知ったぞ!コレ!

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さて、細野不二彦氏は結構多作。【さすがの猿飛】をはじめ有名な作品も多いのですが、その隙間に短期で終わっている作品も多々。さらに子供向け、青年向け、と描き分けるので玉石混淆のピカソみたいな人だと思います。【S.O.S/細野不二彦】は全2巻。彼にとってはおそらくさらっと終わってしまった作品のひとつだと思われますが、作品が打ち切られる根拠は世相に振り回されたりするところもあるので、この作品たしかに微妙なところを踏んでいます。『漫画アクション』(1999年 - 2000年)とのことですので、知ったのが連載より後だからいろいろ深読みしちゃふなぁ…。



主人公:坂東るいは不祥事続くK川県警管轄下、外曲署の刑事。
正義感厚く時に世の理不尽、警察というカイシャの理不尽に落ち込む27歳独身、しかしながら朝食はカツ丼+親子丼というストレスも元気も MAX という女性です。

るいがストレス発散のために向かうのは< 鯨岡整骨院 >。自室で入浴 with 温泉の素、と、イケメン鯨岡先生に癒されるのが唯一のストレス解消。鯨岡先生はイケメン+元大学病院の医師+礼儀正しく品行方正。非の打ちどころナシという人物。

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猟犬とあだ名される熱き主人公の刑事:るいの目下の悩みはストーカーにつきまとわれていること。相手はイタ電のみならず24時間全てをストーキング中。面倒このうえありません。
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今日もきょうとてストレス満載!イケメン鯨岡先生に癒して頂くのです。

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悩みの種である謎のストーカーは24時間安心「勝手な」プライベートセキュリティのため、生活の監視どころか色々ウルサいことまでクダクダとお説教まで。さらに主人公:るいの邪魔になる人物に対しては傷害致死であろうが何だろうが容赦が無い。それがときに奇妙な信頼関係がある2人=主人公:るい&ストーカーなのですが、正義感厚い主人公:るいにとってはもちろんアゲてやりたい、逮捕の対象でもあります。

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憧れの整骨院のセンセイは実は自分のストーカー。
前述したように、奇妙な関係です。主人公:るいが理不尽な立場になったとき絶対的にアテになるのはこのストーカー。しかしながら、ソレ以外の部分では絶対的に相容れない。

もう少し連載が続けば人間模様も変わって面白そうだと心から思うので残念至極・・・。
しかし結末はたとえ続いていても、この結末だったろうと思わせる。荒川弘作品みたいな、あぁ、決まってたんだろな、というとこにちゃんと着陸する安心感があるし、それはやっぱり読者の期待を良い意味で裏切るストーリーがある。

細野不二彦氏の魅力はまず繊細な画力、そして次に物語だと思います。そうそう【さすがの猿飛】の服部君が萌え萌えで、2巻だか3巻だかを単巻で買ったっけなぁ・・・。
by jaguarmen_99 | 2013-04-19 21:21 | 世界遺産的マンガ&BOOKS
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