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キュー先のタップは交換する消耗品です。
ぴうさまよりご質問をたまわりました。
確かにキューを自慢してもそうそう共感してはもらえないという世間とのズレからすると尋ねたくなるのも道理だと思いますたよ。だって私だってブレーキペダル換えると変わる?とか入院って怖くないの?とか訊きたいワ。



キューの先端部分て、チョークのようなものでこするので、消耗すると思うのですが、交換できるのでしょうか?



交換できます。基本、先端部分はタイヤとおなじく消耗品です。タップと呼ばれる厚さ5mmのこの部分、動物の皮なんです。プラスチックの重い玉を一瞬とはいえGをかけてかぎりなくドツクわけですから本革製品と同じように皮がナメていきます。

キュー先のタップは交換する消耗品です。_b0046213_19264334.jpg


ただし、ツルツルのタイヤがスリックだからと胸を張れないように、この皮も即結果につながるためいい味が出てきたな〜、なんて呑気に感心できません。消耗や劣化が進めば交換します。
タイヤと違うのはココ単に接着剤でつけてんだな、コレが015.gif。えらく原始的なんでおどろかれる方もあるかと思いますが。

このタップじたいは元々平たくて丸く切り抜いただけの革製品ですが、交換するときの新品はキュー先よりほんの一回り大きめになっています。これをきっちり水平に貼付ける、かつヤスリを使って角度を出すのです。ビリヤードって棒と当人のウデだけがたよりのシンプルゲームです。やはり車のタイヤに例えれば一般車よりもレースカーのタイヤでしょうか、キュー先のタップの付け方が悪い&手入れが悪いと他に要素が無いんで、まんま結果に直結してしまうのです。

道具の手入れは店のマトモさに比例しますが、プール台(ポケットビリヤード台)のあるとこはたいていこんなこと期待できないと思って間違いありません。ちょっと遊びに行ったら

・タップが丸くなってる
・タップがズレてる
・タップがテカテカ光ってるぅ

さらには
・キューは殆ど曲がっている
・チョークは深い穴をたずさえる

よくある話では?こうなる原因はさまざまですが簡単にいって店舗側のめはしがきいてるかどうかです。『タップの状態×キューのゆがみ』を考慮したら店側が用意しているキュー(”ハウスキュー”と呼ばれます)が30本あっても探せるのはようやく3〜4本が限界ではないでしょうか。私見ですが5~6本あってチョークもキレイにしているとあればかなり真面目な店と言えるのが現状じゃないかと思います。

こういう煩わしさが嫌でマイキューを買ったわけです。加えて、ある程度まで技術が上がると毎度違う状態のハウスキューでやってると失敗の原因がはっきりしないんで上手くなれない気がする。いやいや、お手頃のキューなんてタイヤ1本ぶんよりずっと安いですよ!?(※ 私も今回の買い物で眺めましたが、自分のプレーがふがいなくて上手くなりたいと思うなら 3,000 円 でビギナーセット!とかはやめなさいネ)。

通常マイキューを持ってるとケースに入れて自分で持ち歩くか、またはなじみのビリヤード場が預かってくれる場合もあります。私が知る限り東京で昔からあって、というトコは馴染みの客のキューを預かって、勝手とはいえ良いバランスで触れて手入れもしてくれたりするんですが。

実は私めさらっとキューを買うにあたって、一見敷居が高そうなのですが実は以前も持ってた経緯があるため抵抗が無かったというのが実状。これを沖縄に来た時に持ち込んでまして。キューって基本木工品ですので、やたら強く打つ以外にも湿度に影響受けて反ってきちゃうんです。アダム、というかなり有名な会社の3万ぐらいのキューを持っていたんですが、自宅の湿度が高かったんで、それを唯一見えるビリヤード場に預けていたんですよ、それなりに顔なじみだったし。いまはもう無いから言えるけど

平和台ビリヤード


ってとこにね。ええ、ちょっと忙しくなって暫く行けなくて、間を置いて顔を出したら妙にシャフト(よく手にかかる部分)に汚れと使用感があるんです。いぶかって訊いたら「曲がってないか確認などしている」とか抜かすんですが、それもまあ良いか、放置だけでは管理者にもメリットは無かろうしと在京時との温度差を感じつつも頷きました。が、間髪入れずその店を尋ねたらちょうど店員が私のキューを使ってるとこに出くわして、ヤツもそれなりに気まずそうなんですがナニが一番腹が立ったっ「手入れは怠っていません!」と

シャフトに紙ヤスリかけてくれて


シャフト部分の摩擦は永遠のテーマなんですが、まともにやってればクリーナーで汚れを取るんです。紙ヤスリでのメンテはけっこう粗っぽくて、本来は持ち主が判断してするものです。今後は持ち帰ると言った時の店員のムッとした顔は今も覚えています。私が沖縄暮らしで受けた洗礼の1つです。

残念ながらビリヤード場ってそうそう繁盛しないので、バイトの店員はこんなふうにオトナ的作法が淘汰されてない人がたくさんいます。それが好きで居るわけではないので、甘えがたくさん消えないままなんです。これは現状でも変わらないでしょうね。引き取った3万のキューは使わないまま2年ぐらいすると曲がって来てしまい、それを前提に人に売りました。客観性の無い判断かもしれませんが、モノって思い入れ湧くでしょ?!自分の車、運転したいとかいうヤツを乗せないでしょ?

私はこの経験から今回は自宅で痛んでも後悔しない程度の価格のキューを選びました。
でもたぶん、昔よりは寂しい想いはさせないはず。
by jaguarmen_99 | 2014-01-12 20:24 | ビリってtrès bien .
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