お陰様で自分、沖縄に来て15年ほどになります。金が無くて帰れないうちに義理が出来てしまったというのが現実でして
10年経ったらモノ言えるよというヨソモノ扱いを耐えに耐えた現在、
マゾヒストとして一人前になったと自覚しております。ヤアヤアヤア!!もっと責めろ。思えば15年前。観光の方が好んで訪れるという
牧志(まきし)公設市場は
観光とみるやいなやオッサン・オバハンがしつこく品物を薦めてくるというで生まれて初めて見たこのスカイブルーの魚。
青魚じゃないよねヽ(゚∀゚)ノ
青い魚であって青魚ではないよね。・・・・・・青地にオレンジのライン。大変思い切った配色である。初めて見る、ということは、こういうものをお口に運ぶという習慣が無いということだ。
食えるの?( ̄□ ̄;)
キレイなんだけどアタマが食べ物として認識できない。
これは
イラブチャーというんだ、高級だけど旨いんだ、買っていけと食い下がる金髪のオバチャンをやっとなだめすかして逃げる。高級というだけの事はあるお値段でござんした。
15年後
まさか自分が釣って喜んでることになるとは思いもよらなかったが。38センチと32センチ。なかなかの大物だぁああ!!!重いぜウフフー!!!
(注意:偶然です)
こいつは食べでがあるぜ(´ω`)〜♪
刺身にしたかったんで、釣ってすぐナイフで締めました。脊髄と尾の部分に切り込みをいれ血を出す・・・・・ざくり!
ぶしっ!!!
魚「ぷぎゅる!!!」
ワシ(;Д; )アイカタクン(;Д; )魚ぉぉ!鳴いたァアアーーー!!!
アワワワ!!!!鳴いた、鳴いたよ!!!!魚が鳴いた!!!おまけに魚ってこんなに血出るの?!
「プッッ・・・クァ!!」
わああ!魚の断末魔だぁああ!!!
許せ、許してくれえええ!!(;Д; )(;Д; )
きっと美味しく食べてやるからなぁあああ!!!!
命の神聖さをかいま見て気分は萎えてますが、後は自宅でさばきます。そういえば、こんな大きいのさばくの初めてだなぁ。
うなれ、俺のコスモ!!出刃ソード!!!気を取り直していくぜ!命を取ったのだから後は美しく食べてやるのが義理・・・のはずだ・・・。
まずウロコを取ります。持っててよかったウロコ引き。一枚が2センチぐらいあるBIGウロコです。えらい勢いで台所中に飛んでいきます。好き、嫌い、好き・・・・・。痛え!目にっ!!(;Д; )
次にワタを取り出します。腹を切って・・・・・・・・・腹が柔らかいなぁ。よ、っと・・・・ざくざく・・・
ゴロリ!!!
ワシ(;Д; )アイカタクン(;Д; )腸ーーーー!!!
慣れない人間にはワタって気分の良いものではないんですけど、魚が大きいせいかやたらとはっきりした腸がゴロリと転がり出てきました。さらに食欲が萎えていきます。
ここまで見てしまうと気分的に生食する決心がにぶりがちなのですが、ど根性で三枚におろしました。アラは後で出汁をとるのでとっておきます。
イラブチャーの刺身は湯霜にします。
不気味なほど青い
茶色い方は茶色い皮でした。これをですね、当地では酢味噌で食らうんですね。
活け締めしたせいか、今までで一番味が良いかも。市販に遜色無し。うま味が熟成していないので、かなり淡白ですがうん、んまい(´ε` )。そんなに刺身ばっかり食えないので半身は加熱調理することにしました。こんなに身が有るのも初めてだなぁ。
そして種明かしをすると「イラブチャー」とは単にブダイの仲間を指す方言であって、正しくは今回の青いほうは「オーバチャー(ナンヨウブダイ)」、茶色いほうは「アーガイ(ヒブダイ)」と呼び実は、見栄えのしない茶色いほうが美味です。アーガイの方が旨いとは後から知ったのですが、知らずとも食べた時に茶色い方が旨い、と相方ともどもすぐ気づいたぐらいなのでもしお試しになる機会が有るなら、青も見た目キレイなんですが茶色をオススメしますよー。