<前回までのあらすじ>
私は日食を観察するために
溶接に使う防護マスクの目の部分にあたる保護ガラスを手に入れたのであった!
ハーイ!いよいよ当日デスヨー!
上記
ガラス(いろいろ略)をiphoneレンズに当てて、これで皆様にも詳細をおとどけできるというわけだ。
・・・ふむふむ。
うん、よしっ!なるほど、わかったぞ!
無理だよね、これ。
というわけで潔くあきらめようじゃないか、皆さん!
沖縄本島那覇では午前9時半頃からおよそ2時間半のショータイム。残念ながら皆既、とはいきませんが最大時には太陽が9分方隠れました。こんな日食を見るのは生まれて初めてです。午前9時半過ぎ左上部が欠け始め日食スタート。その後上から食うカタチで影がおちていきます。
さて、太陽が9分隠れるとどうなるかって?くだんの写真がアテになりませんので文面でお伝えいたしますと、
かなり不思議〜な雰囲気
になります。つい真っ暗に近い暗さになるかと考えてしまいますが9分方隠れても暗くはなりません。「薄暗く」なるのです。ピークに向けての30分前ぐらいから日がかたぶいたような錯覚。気温がすぅっと下がって曇りだしたかな?という程度に風が冷たくなります。いつもならひりつくほど照りつける太陽光線も柔らかく、ちょうど秋口の曇天の午前中といったさま。
ピーク30分前(無修正)。光線が和らいで気温が下がり出す。
ピーク時(無修正)。30分前と同じあたりの空を狙っています。雰囲気がちょっと夕暮れ時っぽくなっている。
さらにピーク時には
光環が。
真っ昼間なのに夕暮れのような不思議な雰囲気。静かだ・・・・・・・
と!思ったら国道を通る車がぱたりといなくなっている!これもすげえ!
興奮する、というよりどこか鎮けさに陰りがあって「逢魔が時(大禍時)」という言葉を思い出した。
この後太陽を隠していた月の影は下→左下→へと逃げていって午後12:20に日食終了。
ところで、私は
ガラス(いろいろ略)なんて用意しましたがこれでも立派なほうでして、周辺の皆様は携帯のカメラレンズを直接太陽に向けたりとかエライ高そうなカメラのレンズにアルミホイルとか、説明のつかない光景が広がっておりました。もう一生無いだろねというイベントなので、ここんところは無粋な正論はナシ。ただひとつショックだったのはわざわざ手間ヒマかけて買った
ガラスが、たたんで重ねたTSUTAYAのビニールに負けました。絶対良くないとは思うけれどビニール作戦、笑えるほどキレイに見えましたのでご参考までに。なんたって
ガラス使っても目がちょっとヘン。日食グラスとやらを惜しまず買うのが良さそうです。
2012年5月には関東圏を中心に金環日食が見られるそう。沖縄では今回と同じ程度の部分日食のようですが「薄暗くなる」というこの雰囲気、都市部の方の目にはどう映るのでしょう。日食グラスを買って待て!
さて、皆既日食で一躍脚光をあびた悪石島(面積7・49平方キロ、人口68人(5月末現在))には高額予算で人口以上に人の波、さらに望まない人にも
奄美皆既日食音楽祭のレイブサービスまでお届け予定だったようなのですが(私はテクノは大好きですがこのテのイベントって島にナニも残さないような気がしてならない)残念ながら悪天候のため観測できなかったとのこと。が、真っ暗!という感動があったようですね。これは確かに体験してみたい。自然って思うようにはいかないのだなぁ、という気持ちと、抗えないモノなのだと改めて。