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2010年夏休みはバスツアーだぜい(3)。

3. ひめゆりの塔見学


ここがもうひとつの初めて訪れる場所、です。ここには私自身特別な心持ちがあり、やっと来られた、という気分です。戦跡なんかに行くとガツンと気分が悪くなっちゃうほうだったんですが、近頃穏やかになったので「やっと」覚悟が決まりました。とはいえやはりカメラを向ける気にはなれずません。おまけにここが極めつけのハードスケジュール。そんなこと考えるゆとりもない!以下画像ナシでお送りいたします。

旧海軍司令部壕から移動におよそ40分ぐらいを要するため、ここでバスガイドさんから「ひめゆり部隊」の悲劇について説明が始まります。

ものすごく大雑把ですが「ひめゆり」とアダナされた17歳前後の女のコたちが、看護婦として従軍したまま戦火に巻き込まれ亡くなったのがこの場所です。沖縄本島の真ん中あたりに上陸した米軍は南へ南へと日本軍を押し込んでいきます。次に訪ねる平和祈念公園など、糸満(いとまん)市は沖縄戦と、そして祈りの象徴でもあるのです。

で、ここでガイドさんに【ひめゆりの塔】は絶対に参拝してから昼食、必ず昼食の前に参拝しろ!とやたら念を押される。

【ひめゆりの塔】は慰霊碑であり、彼女たちと、そして多くの傷病者が犠牲になったというガマと呼ばれる天然の洞窟の上にあります。ぱっくりと口をあけたガマと、うっそうとした周囲の緑がどうにも不安な静寂をかもしだす。到着すると10分ほどの説明とハッキリと「手を合わせて犠牲者の冥福を祈ってください」とガイドから指示を受けます。その後昼食。ははーん、なるほど、コレをやらなきゃゴハンヌキよ!と言ってたワケか。

「皆さんが祈ってくれたので犠牲者の霊も喜んでいると思います」

・・・んー・・これは違うと思うんだなぁ。

沖縄にはですね、現実としてちょっとバランスの悪い平和活動の方が時折いらっしゃいまして(これは沖縄人の口からは絶対言わないと思われ)昨今バスガイドさんあがりの方が良くソッチ系で立候補されたりするわけですが、ソッチ系では犠牲をタテに同情を引くという手法が未だ根強く残っておりまして、ひじょ〜に一元的です。私はこれが逆に犠牲者への冒涜ではないかと感じることが多々あるのです。(これは相方もかなり感じていたらしく後でブチブチこぼしていた)

くれぐれも言っておきますが、私も心情的には沖縄県民と同じなので犠牲者に強く哀悼の意を示すことには全っっったく!異はありません。実際に体験した方々から戦後の厳しい時代の話を耳にするのはしょっちゅうですし、戦争というものへの抑止力が道徳だけでなしうるのか否かは別としても、こんな事に巻き込まれてたまるかい、という恐怖心だけで十分感じ入るところがあるわけです。

だから観光で戦跡を回るにせよ、願わくば戦争=ダメなのよ、という答えの決まった昔ながらの洗脳図式ではなく戦争=マジでコワイのよ、だって誰も逆らえないのよ、という思考と想像の過程=受け止めた感情が答えであり観光の商品と考えてもらえたらなぁと願っているのです。いかにもな演出を加えて儀式を強制してしまうよりも平和と非常の対比を感じ取ることのほうがよほどの平和振興になると思っているんですが・・・。

しかーし。ツアー参加の皆さんが気になるのは

昼食


だったらしく、用意された昼食にありついた面々はさっそくビールをガンガンやっつけるグループも068.gifなるほど、ガイドさんが「サンパイを先にせえ!」と何度も固執したのもわかる気はしました。言わないとやらないだろうとバス会社が警戒するのもむべなるかな008.gif

資料館は希望するならどうぞ、と言われ食事もそぞろに行きましたがいかんせん時間が足りません。館内にはインタビュー動画や、うまくいくとひめゆり部隊の生存者の方からお話を直接お話を伺えるとのこと。機会に恵まれた方はぜひ幸運を活かされてみては。

ちなみにまたバスの集合、私らが一番最後です。015.gif015.gif

はい、先に答えからいうと、全部私らが一番最後でした。彼らはどうやってこんなに早く戻ってきているのでしょう?私たちは誰よりも先に食事を済ませて大慌てで資料館に行ったはずなのに!?

次は【平和祈念公園】です。
by jaguarmen_99 | 2010-09-28 16:44 | 小粋に遊んでみたいのです
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